イベント

館長の種田が、いま一番会ってみたい人、皆さんにぜひ知ってもらいたい人をお招きしてお話しします。

6月のゲストは、豊橋総合動植物公園(通称のんほいパーク)園長の高見さん。園長の仕事についてや、獣医師でもある高見さんのこれまでのご経験を紐解きながら、みんな大好き「のんほいパーク」の知られざる舞台裏に迫ります!

日時:6月19日(日) 14:00~15:00

場所:まちなか図書館2F 中央ステップ

講師:高見一利(豊橋総合動植物公園 動植物園長

定員:50名(先着順・参加無料)

レポート

のんほいパーク。豊橋市民なら、一度は訪れたことがある場所ではないでしょうか。

私も子どもと一緒によく遊びにいきます。都心の動物園には真似できない広々とした敷地で、思い思いに過ごす動物たちの姿にはいつも驚かされます。

今回高見園長と対談するにあたり、動物園に関する本を色々と読んでみました。すると、動物たちを見て楽しいだけではない、これまでとはまた違った動物園の姿が見えてきました。

対談の冒頭は、動画を交えながら、改めて「のんほいパーク」の紹介を。スタッフは何人くらいなのか、獣医師の仕事ってどんなことをしているのかなどをお聞きしました。

その後は、年々変化してきた動物園の役割について。時代とともに変化してきた動物園の在り方を紐解きながら、「動物福祉の考え方」や「野生動物の種の保存」についてなど、具体的な動物園での取り組みを挙げて頂きながらお聞きしました。

例えば、のんほいパークで人気の高い”ゾウ”ですが、飼育エリアを広げ、頭数を増やした理由はご存知でしょうか。ゾウのメスは本来群れで生活する生き物。これまで2頭だったメスが4頭になったことで、より自然に近い形でゾウが生活できるようになりました。また、メスは小さなころから群れの中で育つことで、ほかのメスが子育てをする様子をみて学んでいくそうで、群れ飼育によって次の世代へと命をつないでいく土台をつくることができます。

さらに驚いたのは、全国ないし全世界の動物園が連携し、どこにどんな動物が飼育されているのか、性別や年齢に至るまで細かい情報を把握し、種を途絶えさせないための取り組みが行われているということ。園長の仕事はこうした他園との連携が大半を占めているとのことでした。

動物の話をすると止まらない高見園長!お忙しい中ありがとうございました。のんほいパークでお見かけしたら、ぜひ声をかけてみてくださいね。

最後に、おすすめの一冊をお聞きしました。

「センス・オブ・ワンダー」 レイチェル・カーソン(新潮社、2021)

『沈黙の春』のレイチェル・カーソンが、孫と一緒に自然を探検し、発見の喜びをつづった本。自然の豊かさに気づく筆者のセンスや、次の世代へつないでいきたいという思いに共感すると、選んだ理由を話してくださいました。

高見園長、ありがとうございました。

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